2010.02.02
Sweet Light、甘い誘惑。
「CHOCOLITE」
とろりと流れるチョコレート。フォンダンショコラ、チョコレートファウンテン......?
スプーンですくって味わいたいほど。
デザイナー、VINTA(ヴィンタ)による卓上ランプ「CHOCOLITE(チョコライト)」が、NEMO社から発売になりました。NEMOは世界的に有名なイタリアの家具メーカー、カッシーナ社の照明部門。日本では、カッシーナ・イクスシーで購入できます。
Photo: Courtesy of Cassina ixc.
Design by VINTA Toshitake Nakamura + Kohei Okamoto
海外のデザイン展にも積極的に参加、世界各国のデザインディレクターたちの注目も集めているVINTA。VINTAの詳細は http://www.vinta.jp/
「VINTA」は、日本のデザインユニット。このライト誕生のきっかけともなった、21_ 21 DESIGN SIGHTでの第1回企画展「chocolate」(2007年)に参加してくれました。プロダクトデザイナーの深澤直人さんを展覧会ディレクターに招いて企画、開催したデザイン展です。
贈り物にしたくなるもの。贈られると嬉しいもの。ほんの小さなカケラでも幸せな気分にさせてくれるもの。歴史のなかに様々なストーリーが潜んでいるもの。文化を超えて多くの人が知っているもの。いろんな理由から、チョコレートを"お題"に選んだのでした。
「デザインはチョコレートのように人々を幸せにできる?」。その問いも含めながら。
私も立ち会ったほぼ1年ごしのワークショップと展覧会準備。パティシェにチョコレートのデモンストレーションをしてもらったり、参加作家で集まってチョコレートを味わったり。そのうえで参加作家それぞれに作品を提案してもらう、というプロセスでした。
私が興味深かったのは、プロダクトデザイナーからは板チョコなどの硬い状態をイメージした提案が多かったのに対して、ファッションデザイナーやアーティストからは、とけた状態や、それに触れるセンシュアルな状態をイメージした提案が多かったこと。
そのなかで、固形/とけだす、という双方の状態を取り込みながら、プロダクトとしても楽しい姿を考えてくれたのが、他でもない、VINTAの2名だったのです。
商品としてついに完成した高さ28.5cmの「CHOCOLITE」。29,400円。シェードはアルミニウム、支柱とベースはプラスチック素材。点灯しても溶けませんのでご安心を。
「多くの人が思いうかべる、チョコレートのシズル感を表現したかったんです」。2006年のワークショップの時にそう語ってくれた、VINTAの中村寿考さん。
本人から先日、「商品化が決まりました」と連絡があったときには、私も嬉しかった! NEMO社からのこの製品、さらに磨きかかかり、光沢感もアップしています。
チョコレートと電気を結びつけてしまったのが、このデザインのポイントです。熱でとけ出すチョコレート。その「とろり」感が、あかりを灯すことでいい具合に表わされます。
硬い工業素材だとわかっているのに香りを感じ、チョコレートの味わいさえ、蘇ってくる......。チョコライトの甘い誘惑。多くの人をきっと幸せにしてくれるはず。
商品の詳細は www.cassina-ixc.com
問い合わせ先:カッシーナ・イクスシー青山本店(TEL 03-5474-9001)
NEMO, the lighting product division of Cassina, Italy, has just released a new table lamp, CHOCOLITE, designed by VINTA, a design team in Japan. This concept expanded on VINTA's exhibition piece at the "chocolate" exhibition, 2007, directed by Naoto Fukasawa for 21_21 DESIGN SIGHT in Tokyo. I joined that project as an associate director of 21_21.
Chocolate makes people happy even though it might be a small piece and because people usually select chocolate as gifts. Also, chocolate is a well known thing that transcends different cultures. 21_21 was interested in each designers' point of view on chocolate. We also included the following question for that exhibition, "Can 'design' make people happy like chocolate does?"
I remember how VINTA explained about chocolate when 21_21 held that exhibition because Mr. Toshitaka Nakamura of VINTA said that they wanted to convey a common image of what people feel when they think of chocolate. One common image for people is melting chocolate. Sweet life be made with Sweet light? Does CHOCOLITE make people happy like chocolate does ...?
text by Noriko Kawakami
VINTA
http://www.vinta.jp/
川上典李子
ジャーナリスト
Noriko Kawakami, journalist
デザイン誌『AXIS』編集部を経て、94年独立。ドムスデザインアカデミーリサーチセンターの日伊プロジェクトへの参加(1994-1996年)を始め、デザインリサーチにも関わる。現在は、「21_21 DESIGN SIGHT」のアソシエイトディレクターとしても活動。主な著書に『Realising Design』(TOTO出版)など。