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古い家って美しい。鮭の遡上も始まりました。~函館・八雲町

2008.10.27

古い家って美しい。鮭の遡上も始まりました。~函館・八雲町

今週は北海道の函館市にある八雲町に行ってきました。エコシフトを感じさせる美しいものがたくさんある町で、まずアテンドしてくださった、教育委員会の赤井さんご夫婦のスピリットに心動かされました。特に幼稚園の先生をしている奥さま。高校生のかつての教え子たちに、子供の権利条約やエコの話題などのポジティブな処世術を教えてあげて、次世代を育成中。これぞ、サステナブル!やっぱり育てる人がいる地域って、元気に見えるし、希望が持てるよね。

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八雲町の梅村庭園。かつては単なる個人宅。いまは誰でも入れます。美しい、日本の伝統的な景観のひとつである個人宅を保存して、誰でもその恩恵に与れるようにした、環境トラストの実例ですね。たとえば東京都では世田谷区に、世田谷トラストまちづくりがあって、がんばっています。おおもとは、イギリスのナショナルトラスト運動で、有名なのは『ピーターラビットのおはなし』を書いたビアトリクス・ポターが創設時のサポータであり、『ピーターラビットのおはなし』の売り上げもこの運動を支える資金になったということ。さあ、もういちど、『ピーターラビットのおはなし』を開いてみてください。そんなスピリットが感じられますよね。

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そうそう。ビアトリス・ポターは、地衣類が菌類と藻類の共生関係であることを提唱した最初の一人だったそうです(Wikipediaより)。自然を見つめ、生物生態学と美意識を融合して表現した、エココロの第一人者だったのですね。そういえば、社会にインパクトを与えた初の環境啓発本『沈黙の春』を書いた水質学者レイチェル・カーソンも、絵は書きませんでしたが、その文章の美しさが人を動かしたと言われています。自然科学の知識を持ち、美を操ることのできる人の活動が、時代に求められているのを感じます。そこに地球の未来がかかっているからでしょうか。

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磨りガラスと透明ガラスのコンビネーション。わざと見せない。だからこそ庭がいきる、というフレーミング技術で、美しさを切り取る。どの窓から見える庭も、まるで絵画のよう。これは蓮の池。

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ね。廊下に絵がかかっているみたいでしょ。究極の借景。連れていってくださった、赤井さんと。

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きしきし、という音も懐かしい。

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スローな時間が流れます。だれでも入れる、この時間にひたれる、というのが、すごいところ。江戸時代でも封建制度下でもない、民主主義の世の中に生まれた日本人でよかったなぁ、と思う、ひととき。

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色とりどりの紅葉が、家の中から見える贅沢。シンプルで、モダン。デザイン的に日本はそうとう進んでいたのだと思います。モノなんて、いらないよ、と言っているみたい。自然の美さえあれば、満ち足りていられる。そんなイマドキの美意識があると思いませんか。

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車で30分ぐらい走ったでしょうか。ここも八雲町です(八雲町は広いのです)。秋の函館では鮭の遡上が始まっていました。そしてここ八雲町の自慢は、自然産卵の鮭が遡上するということ。八雲町の流れが強い(でしたっけ、それとも傾斜度が高いのでしたっけ、いずれにしろ鮭にとっては厳逞しくならざるを得ない環境だそうです)川で育った鮭は、筋肉モリモリで、食べると身がきれいに1枚1枚割れるので(ほら鮭の身って段々になってますよね)、細かくはほぐれない、のだそうです。だから、八雲町で育った人たちは、鮭を食べると、あ、これは八雲町の鮭だ、とすぐわかるそうです。すごいよね。うらやましい。

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この橋の下を、鮭が遡上していました。鮭の自然産卵は、夫婦いっしょにするそうです。夫立会なんですって。でも雌が穴を掘り、卵を生む、その横で夫は、ただ着いていて、応援(?)するだけなんですって。赤井さんは、なんで着いているだけなんだろう、ちょっとは手伝ってもいいのに、と言っていました。そうですよねー。私も同感です。

動画でも撮ってみました。


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呼んでくださった函館市八雲町教育委員会のみなさんです。左下と右上が赤井さんご夫妻です。

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2008.10.27  |  CULTURE
COLUMNIST

マエキタミヤコ

コピーライター

コピーライター。環境NGOのための 広告クリエイティブ・サステナ代表。社会をエコシフトするキャンペーン「エココロ」「100万人のキャンドルナイト」「ほっとけない世界のまずしさ」「フードマイレージ」など企画。上智大、立教大、東京外国語大で教鞭をとる。主著「エコシフト」。

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