2009.05.25
カンヌ・レポート第11回
H・レジャーの遺作のヒロインは、リリー・コール!
5月22日。11日目。
朝から、『イングロリアス・バスターズ』組の取材。タランティーノ監督以下、8人の俳優を取材し、疲弊する。ブラビと敵対するナチの将校ランダを演じているロンドン在住のオーストリア人俳優のクリストフ・ワルツは、注目の俳優。TV畑で活躍してきた人で、国際的にはほとんど無名といっていいけれど、映画中も4ヶ国語を流ちょうにあやつり、タランティーノから「言語の天才!」と絶賛されていたけれど、この作品をきっかけにハリウッドからも注目されることは間違いない。
午後は、クロージング作品の『シャネルとストラビンスキー』でココ・シャネルを演じているアナ・ムグリラスのインタビュー。『春の祭典』で知られるロシアの作曲家ストラヴィンスキーとシャネルの秘密の関係を描いた作品だが、シャネルを「パンク!」と解釈するアナは、とても知的な人だった。カール・ラガーフェルドに気に入られるのも納得。
夜は、テリー・ギリアムの『パルナサス博士の幻想館』のソワレ(正式上映)に。
『パルナソス博士の幻想館』組。中央のリリー・コールの右隣がテリー・ギリアム監督。
撮影途中に、主役のトニーを演じるヒース・レジャーが急逝したため、その役をジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルというヒースの友人たちがほぼノーギャラで引受け、なんとか完成にこぎつけたといういわくつきの作品。クリストファー・パルマー、トム・ウェイツなど個性派に混じって、スーパー・モデルのリリー・コールがヒロインを演じている。
立田敦子
映画ジャーナリスト
大学時代から始めたライター&エディター業を開始、徐々に映画ジャーナリストの道へ。映画祭や海外出張などでインタビューする映画人は、年間200人ほど。フィガロジャポンやキネマ旬報等に映画評、コラム、インタビューなどを執筆。