2009.05.13
カンヌ・レポート第1回
カンヌ映画祭、今年のラインナップ。
5月恒例のカンヌ映画祭が明日、5月13日から24日まで約2週間にわたって開催されます。
今年は、長編部門では、世界120カ国から1670本の作品の応募があり、厳選の結果、32カ国53本の映画がオフィシャル・セレクションとして上映されることになったとのこと。
オフィシャル部門は、コンペティション部門(今年は20本)と「ある視点」部門(19本)その他、特別招待作品やミッドナイト・スクリーニング、カンヌ・クラシックなどから構成されていますが、カンヌでは、この他に、運営が異なる「監督週間」「批評家週間」同時開催されます。また、配給会社やセラーが映画を売り買いするマーケットも併設されているので合わせると何百という本数の映画が上映されています。
さて、今年のコンペは、ビックネームが揃いました。スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル、イタリアの大御所マルコ・ベロッキオ、オーストラリアの鬼才ミヒャエル・ハネケ、ヴェネチアで2回の金獅子を獲得した後、カンヌに戻ってきたアン・リー、英国インディペンデントの雄ケン・ローチ、韓国のパク・チャヌク、イスラエルのエリア・シュルイマン、香港アクション王ジョニー・トー、久々に登場となるデンマークのラース・フォン・トリアー、『パルプ・フィクション』でパルム・ドールを受賞し、地位と名誉も備わっている業界の異端児クエンティン・タランティーノなど。映画ファンなら、ワクワクしてくる名前が並んでいます。
開催国であるフランスからは、ジャック・オディアール、グザヴィエ・ジャノリ、ギャスパー・ノエ、アラン・レネなどバラエティに富んだ名前が。ちなみに、コンペには、フランス枠というのがあり、基本的に4本の作品が上映されます。
邦画は、残念ながら1本も入りませんでしたが、『死ぬまでにしたい10のこと』のヒットで知られるスペインのイザベル・コイシェ(※スペイン人ですが、基本的に映画は英語で撮っています)の『マップ・オヴ・ザ・サウンズ・オヴ・トーキョー』、ギャスパー・ノエの『スーダン・ル・ヴィッド(エンター・ザ・ボイド)』は、日本を舞台にした作品で、ロケも実際に行われていました。特に、前者は、菊池凛子、押尾学といった日本人俳優も主要キャストに入っています。まだ、2作品とも日本の配給は決まっていないようですが、どんな風に描かれているのか、気になるところです。
また、日本人関連では、「ある視点」部門に、是枝裕和監督の『空気人形』、「監督週間」には、諏訪敦彦監督がフランス人の俳優イポリット・ジラルドと共同監督した『ニナとユキ』が選出されました。
ということで、明日から怒涛の12日間をこのコラムでレポートしていきたいと思いますので、お楽しみに!
From NARITA Airport
立田敦子
映画ジャーナリスト
大学時代から始めたライター&エディター業を開始、徐々に映画ジャーナリストの道へ。映画祭や海外出張などでインタビューする映画人は、年間200人ほど。フィガロジャポンやキネマ旬報等に映画評、コラム、インタビューなどを執筆。