2009.05.22
カンヌ・レポート第9回
タランティーノ映画にセレブが続々。
5月20日。8日目。
朝のスクリーニングで、クエンティン・タランティーノの新作『イングロリアス・バスターズ』を観る。ブラッド・ピットが主演ということで、撮影中からいろいろ報道されていた話題作。ブラピは、ユダヤ人で組織した反ナチのゲリラ隊の隊長を演じているが、ブラピの出演時間は意外に少なく、ストーリー上からいえば、主人公は、フランスの新進女優メラニー・ロランが演じたユダヤ人の女の子ショシャンナ。そう、『イングロリアス・バズターズ』は、『キル・ビル』シリーズ、『デス・プルーフ』に続く、女の子の復讐劇なのです!
偶然、隣の席が『カンバセーションズ』のハンス・カノーバ監督だったけれど、映画人の間でのタランティーノの人気はホントに高い。夜のソワレ(正式上映)には、出演者や地元フランスのセレブに加えて、シャロン・ストーン、エミール・ハッシュ、ロバート・パティントンなどもレッドカーペットを歩き、さらに、メラニー・ロラン&タランティーノ、アンジェリーナ・ジョリー&ブラッド・ピットもダンスを披露、今年一番の盛り上がりとなりました。
ちなみに、シャロン・ストーンは、21日にアンティーブのホテル・デュ・キャップで開かれる恒例のAMfA(エイズ基金)のホステスを務めるため、パティントンは、イタリアで撮影中の『トワイライト』の続編『ニュームーン』のプロモなどのためにカンヌ入りしたようですが、映画祭中は、出品作に関係ないスターも多くカンヌを訪れます。
オーランド・ブルームはヨットの上でプロモしていたし、香港映画のアンバサダーとして来ているトニー・レオンは、海岸をジョギングしている。また、アンティーヴ通りにある高級時計店ジャガー・ルクルートの前を通りかかったら、『イングロリアス・バスターズ』に出演しているダイアン・クルーガーがなにかのキャンペーンをしていました。
不況でメジャー大作の出品が少ないとはいっても、カンヌは、やっぱりプロデューサーや監督だけでなく、スターたちにとってもプロモの重要な場所のようです。
午後は、ペドロ・アルモドバル、ペネロペ・クルス、『アイ・ラブ・ユー、フィリップ・モリス』の監督ジョン・リクア&グレン・フィッカラのインタビュー。
夜は、前評判の高いミハエル・ハネケの新作のスクリーニング。モノクロ、2時間24分の、ハネケらしいミステリアスな物語。
立田敦子
映画ジャーナリスト
大学時代から始めたライター&エディター業を開始、徐々に映画ジャーナリストの道へ。映画祭や海外出張などでインタビューする映画人は、年間200人ほど。フィガロジャポンやキネマ旬報等に映画評、コラム、インタビューなどを執筆。