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『つみきのいえ』と『屋根裏のポムネンカ』、ぬくもりが伝わる

2009.08.11

『つみきのいえ』と『屋根裏のポムネンカ』、
ぬくもりが伝わる"スロー・アニメ"

 今年のアカデミー賞では日本映画『おくりびと』が外国語映画賞を受賞し、たいへんな話題になりましたが、短編アニメーション部門でも加藤久仁生監督による『つみきのいえ』がオスカーを受賞するという快挙を果たしました。すでに2008年にDVD化されているのですが、ぜひ、スクリーンで!という方は、今、東京都写真美術館内で開催されている「『つみきのいえ』とアニメーションスタジオCAGEの世界」で観ることができます。(アニメーションスタジオCAGEは制作会社ROBOT内のユニットの名前だそうで、督ほか野村辰寿、稲葉卓也、坂井治監督らが所属)。

robotcage.jpg


 加藤監督といえば、アカデミー賞式で、「ありがとう、ミスター・ロボット」といって、米国のロックバンド、スティックス(Styx)の「ミスター・ロボット」の歌詞と会社名をかけ会場の笑いを誘いましたが、また、そのスピーチの中で、「ありがとう、マイ・ペンシル」ともいっていたのも印象的でした。その言葉通り、加藤久仁生監督の作品は、独特の手書きのタッチ。亡くした奥さんとの思い出を大切にしつつ、ひとり暮らしのおじいちゃんが、どんどん水深していく家の上に、煉瓦を重ね、部屋を継ぎ足していというストーリーとも重なり、温かみのある深い味わいを出しています。

 この「手書き」で思い出したのは、去年のヴェネチア映画祭での宮崎駿監督の話。3?D技術を推し進めるハリウッド・アニメなどに対する意見を聞かれると、「自分の表現方法はあくまでも手書き」「今まで、海が上手く描けなかったから、書かなかったけど、下手でもいいんじゃないか、と思えるようになって今回(『崖の上のポニョ』で)書いた」と語っていました。『崖の上のポニョ』を観たひとなら、その"手書き"が、人に訴えかけてくる力のパワフルさを実感できることでしょう。
 こうした"ぬくもり感"のあるパワフルな作品を排出しているのがチェコの実写アニメ。

pom_main_large.jpg『屋根裏のポムネンカ』(C)BIO ILLUSION s.r.o.

 現在公開中の『屋根裏のポムネンカ』は、巨匠イジー・バルタの23年ぶりの作品です。人間に忘れ去られたガラクタたちが住む屋根裏部屋。人形のポムネンカが、悪の親玉フラヴァに狙われるという、ファンタジックな冒険活劇風のストーリーです。よくみると、これらの人形たちは、ホントウにガラクタのよう。というか、実際に、監督のバルタは、プラハの町中から集めたアンティークや廃品を集めて、これらのキャラクターたちを作ったそう。
なんともいえない可笑しいみと味わい。アニメといえど、大人の心にも響いてきます。


『つみきのいえ』
http://www.robot.co.jp/animationworks/
『屋根裏のポムネンカ』
http://www.eurospace.co.jp/detail.html?no=216

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