TOPIC PATH
HOME
  >  COLUMN
  >  ロンドン・アート・パースペクティブ
  >  バービカンギャラリーでル・コルビジェ展
バービカンギャラリーでル・コルビジェ展

2009.03.03

バービカンギャラリーでル・コルビジェ展

ル・コルビジェと言えば、「住宅は住む為の機械である」--というフレーズに知られる、機能的で合理的なモダニズムのコンクリート建築で有名な巨匠。日本では国立西洋美術館を建てた人として知っている方も多いと思います。四角くて、ドーンと大きくて、シンプルで無駄のないたてもの。「アーティストとして興味があるから」というよりは、その歴史における偉大な功績をちょっとお勉強してこよう、、なんて思って出かけた今回のル・コルビジェ展でしたが、、、
すごい!とすっかり魅了されて帰って来ました!

今回は重要な作品を写真撮影することができなかったので、ビジュアルで充分にご紹介できなくて残念なのですが、、例えばこのパリ改造計画案のモデルなどは
uk0303_a.jpg

1920年代のパリで300万人の人口が機能的に住める理想の都市計画として当時画期的なもので、実現こそしなかったけど彼の初期代表作。またこのサヴォワ邸のモデルに見られるコンクリートの高級住宅は、直線に囲まれて少し味気なくも見えますが、彼の哲学が凝縮した、そしてコンクリートの新技術をフルに生かす事によって実現したやはり当時は斬新な代表作です。
uk0303_b.jpg

でも今回の展覧会が何より興味深かったのは、そうした彼の建築代表作にプラスして、彼が「建築家であると同時にアーティストである」ことに重点がおかれていたこと。彼の多岐にわたる活動が豊富に盛り込まれていました。とてもアヴァンギャルドな実験的映像や、表紙がとても素敵な編集雑誌の展示や、ピカソや友人のレジェに影響を受けたペインティングの数々。
uk0303_c.jpg

また彼が影響を受けた数々のモノの展示。彼が旅行中に集めた壺やら生活用品やポストカードもおもしろかったけど、このワードローブ・トランクは機能的で合理的なシステムとして彼が高く評価していたもので、また後には彼の作り付け家具に大きな影響を与えたとか。
uk0303_e.jpg

また彼の総合的な建築は勿論外観のみならずインテリアにも及ぶので、その展示にもワクワク!色々な家具や彼のデザインした鉄パイプを使ったイスシリーズなどもありましたが、マルセイユのユニテ・ダビタシオンの部屋のキッチンが再現されていて、これがとっても素敵でした。ユニテは戦後建てられた最大1600人が暮らせる大規模な集合住宅ですが、女性が多くの時間を過ごすキッチンをとても重視して、狭いスペースを最大限機能的に、けどとても遊び心ある風にデザインしていました。店舗や郵便局もあり、屋上には保育園、体育館、プールがあるこの複合施設、現在は一部がホテルとしてオープンしているそうです。行ってみたいです!

私が一番好きだった作品はこちら、ロンシャンの礼拝堂。
uk0303_d.jpg
後期の作品はオーガニックな形をしているものが多く、同じコンクリートでも雰囲気が異なって、すごくきれいです。この丸みある屋根は、上から見ると緩やかな傾斜で窪んでいて、カニの殻に着想を得たそう。

こちらはきれいな木造のモデルと、
uk0303_f.jpg

コラージュがとても美しいスケッチ
uk0303_g.jpg

エキシビションはバービカンギャラリーで5月24日まで。バービカン自体もユニテが建てられたのと同じ時代に同じ目的で建ったモダニズム集合住宅で、後に付随する文化施設としてバービカンアートセンターが出来たという経緯があります。コルビジェ展を見た後、改めて眺めてみました。
uk0303_h.jpg
uk0303_i.jpg

PREV  |  NEXT >
2009.03.03  |  CULTURE