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ヴィクトリア&アルバート博物館でイラストバトル!

2009.07.28

ヴィクトリア&アルバート博物館でイラストバトル!

ヴィクトリア&アルバート博物館では年に一回イラストレーションアウォードが開催されます。その年に発行された出版物の表紙や挿絵、また絵本の中から優れたものに送られるこの賞は賞金も得られ、その受賞者展覧会には毎年多くの人が足を運びます。それに伴って、金曜の夜開かれたイベントが、「pen-paper-scissors - ペン・紙・鋏」。イラストレーションとアニメーションを観るだけでなく訪問者が実際に体験したり、そのクリエイティブな瞬間に立ち会ったりできる楽しい企画が盛りだくさん。大きな国立の博物館でイラストがメインのイベントが催されるのも珍しく、チラシを見ると楽しそうなラインナップでこれは見逃せません!

まずエントランス・ホールではJotta.comによるダイナミックなアニメーションのライブ制作が行われています。

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Jottaはアニメーターが所属するウェブ上のコミュニティですが、この日はアーティストSam Steerを中心に7、8人でチームを結成。ライブDJのアンビエントな音楽に合わせて会場に設置されたスクリーンに映し出される不思議な映像。スクリーンの隣には紙で作られた舞台とカメラが設置され、

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その横ではアーティストがペンを片手にサクサクとドローイングをこなし、それらは次々にカッターで切り取られ、アニメーションに登場するアイテムになって行きます。この日はV&Aの建物が背景として描かれ、V&Aに展示されている新旧の彫刻が登場アイテムであるモンスターのモチーフとなっています。

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アイテムは紙の舞台に直接取り付けられるものと、その奥のMacに取り込まれるものとに分かれる様子。数台のMacでは分業がなされ、色がつけられたり、動きをつくったり、背景や音楽に合わせたりがなされている。

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一時間ほど経ってからまた会場に戻ってみるとストーリーも大分進んだ様子で、神秘的なファンタジーの世界が構築されていました。

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アニメーション制作法は多種ありますが、生き生きとその制作過程をパフォーマンスしたライブを観るのは初めての体験で、とても刺激的でした!

この日もう一つの目玉は中世絵画の展示室で開催されたエージェンシー対抗イラストバトル。イギリスではフリーランスイラストレーターはエージェンシーに所属して仕事を受けたりということが多いのですが、この日はロンドンのエージェンシーDebut ArtからChris Price, Serge Seidlitz, Craig Wardの3人が、同じくロンドンのエージェンシーDutch UncleのNoma Bar, Dermot Flynn, Kustaa Saskiの3人に対決です。ボードの左半分にDebut Art, 右半分にDutch Uncleのアーティスト達が、与えられた黒のペンで下書きは勿論無しで、自由にイラストを描きます。一時間後にどちらのボードのイラストがよいかを観衆と審判が選ぶというルール。

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ここでもライブでDJが音楽をかけ、クリエイティブな空間を作っていました。終了の合図で審査が始まります。

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絵の上部中心に"Twitter Revolution"と描き、そこから3人のアーティストが入り組んだ画面構成でダイナミックな構図を展開した、向かって左手のDebut Artが観衆と審判両方の人気を得て勝利しました。絵のテイストの好みからDutch Uncleを応援していた私はがっかりでしたが、しかし白熱の一時間は見応えありでした!

ちなみに対決はこちらの中庭で行われるはずだったけど、昼間に雨が降って芝生が濡れていた為に移動したそう。

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その他には20年代--60年代に活躍したシルエットアニメーションの魔術師Lotte Reiniger の作品上映会、

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日本でもファンの多いJulie Verhoevenの映像作品とその講演、

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人気イラスト集団Peepshowによるストップモーションアニメ制作ワークショップなどなど、

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会場にはバースタンドも仮設され来場者で大賑わい。業界関わらずに色々な人々が楽しみに来ていたのではという感じを受けました。数時間はあっという間に過ぎ、とても興味深いイベントでした!

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2009.07.28  |  CULTURE
COLUMNIST

せきなつこ

イラストレーター

慶応義塾大学卒業後に渡英。2005年ブライトン大学イラスト科を修了。アンティークの本、雑誌、手紙、楽譜などの紙素材に、自らの写真、ドローイングをコラージュし、シティスケープを描く。最近はルイヴィトンジャパンのブック、松屋銀座のポスターのイラスト等を手がける。2008年4月にはギャラリーロケットにて初個展を開催。

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