2008.11.28
週末のテート美術館。アートへのアプローチは鑑賞のみならずです!
日本でもイギリスでもそうですが、美術館のホームページを覗いてみると、常設展や企画展についての情報の他に様々なイベントやトーク、ワークショップやライブラリーについて掲載されていて、様々なアート関連企画が行われていることに改めて気づいたりします。その目的は色々あると思うのですが、その一つはアートを一般の人により身近に感じてもらう、ということ。
今回は、前回に引き続きロンドンのテート美術館なのですが、まさしくそうした趣旨のファミリー向けイベントに行ってきました。友人から届いたのはこんなフライヤー。Kinetic Tateとあるので、運動や身体に関するアートイベントです。巨大テーブルサッカーや、テート所有の絵をモチーフにしたジャイアントドミノ等々、館内16カ所で様々なアクティビティーが用意されていると、、ふむふむ楽しそう!

スタッフは大勢、おそろいのTシャツを着て仕事中。

私はお目当ての"Crawl In!"(はって入って!)のコーナーに直行しました。西欧18世紀ロマン派絵画の展示室のど真ん中に、洋服のレールが出現しています。なんでしょうこれは!
なるほど、中に入って行くんですね。

中はこんな感じ。たくさんの洋服が縫い合わされてできた長--いトンネル。もぞもぞと服をかき分けて進む。ジャケットやセーター、花柄ワンピース、、それぞれ重みも匂いも暗さも違う。誰かの衣装部屋の中に隠れているみたいな感じでドキドキ。
外から見ると、こんな感じで足が見えていてなんだかおもしろい。
子供にとっては大人の洋服ダンスで存分遊べるチャンスみたいで楽しいのでしょう。大人気です。ブルーのタイツの女性はこの作品のアーティストのリッタ・イコネンさん。
彼女はイギリス王立芸術学院に在学中から、葉っぱや雪の結晶、流氷などなど様々なコスチュームを制作して自ら身にまとい、写真作品として発表して来た。最近ではBecks Canvasというイギリスの若手アーティストとして名誉ある賞をもらって要注目人物です。ロマン派の部屋を上手に生かして、懐かしくもあり、また現代的な空間を作っていました。
高価なアート作品の展示室でこうしたアクティブなイベントを繰り広げるとは、イギリスらしい。
その他におもしろそうだったのは、廃材を使って、Michael Landyのこの有名なドローイングを実際の造形物にする試みコーナーなど。

アートへのアプローチがいろいろと工夫されているのがわかりますね。
この日は他に、今年のターナー賞ノミネート作品の展示、そして巨匠Francis Baconの大回顧展を見て、一日中テートでアートを満喫して帰ってきました!
せきなつこ
イラストレーター
慶応義塾大学卒業後に渡英。2005年ブライトン大学イラスト科を修了。アンティークの本、雑誌、手紙、楽譜などの紙素材に、自らの写真、ドローイングをコラージュし、シティスケープを描く。最近はルイヴィトンジャパンのブック、松屋銀座のポスターのイラスト等を手がける。2008年4月にはギャラリーロケットにて初個展を開催。
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