2009.01.19
マドンナの初映画監督作品『ワンダーラスト』
新年早々、長年愛用してきたパソコンが壊れてひどく凹んでおりました・・・・・・。さて、1月17日の公開日当日に、『ワンダーラスト(原題:Filth & Wisdom)』の劇場プログラムが自宅に届きました。これは昨年2月のベルリン国際映画祭で、ワールドプレミアよりいち早く公開されて話題を集めていたマドンナの初映画監督作品。このFIGAROのWebの編集部ブログでは、K.S.さんが11月19日に既に一度取り上げています。
舞台はロンドンで、夢と現実の狭間でもがきながら同居生活を送っている若者たち、ミュージシャンのAK(ユージン・ハッツ)、ダンサーのホリー(ホリー・ウェストン)、アフリカの孤児救済を願うジュリエット(ヴィッキー・マクルア)の3人が主人公。3人のそれぞれにマドンナが体験してきたと思われることが鏤められ、マドンナの人生哲学や彼女の好む格言も随時飛び出します。たとえば、"成功への道は屈辱への道。それを早く受け入れた分、楽な旅になる""人が抱える矛盾は本当に〈不調和〉か? ある種の〈調和〉では?"など。もちろん、原題のFilth(堕落) & Wisdom(賢明)というタイトルにも、"何事にも二面性がある"というマドンナの思考が強く反映されています。
ユージン・ハッツは、ロマ・パンク・バンド"ゴーゴル・ボルデロ"のフロントマンとしてカリスマ的人気を博し、'08年のグッチの秋冬メンズ・コレクションでは、クリエイティブ・ディレクターのフリーダ・ジャンニーニが「ユージンがインスピレーション源だった」と明かしているほど、各方面から注目されている超個性派アーティスト。
この映画に関するマドンナのインタヴュー記事を読むと、マドンナは「この映画の主役は彼しか考えられない」と、いわばストーカー状態で口説き落としたと言うし、もしマドンナが男だったらユージン・ハッツのように生きたかったのでは?と思えるほど。音楽も、時にはユージン・ハッツを売り出すための映画?と思えるくらいゴーゴル・ボルデロの曲が流れ、ライヴ・シーンまで登場します。
ホリーが女子高生の制服姿でストリップするシーンには、やはり制服姿で踊ったPVが当時話題となった、ブリトニー・スピアーズのデビュー曲「ベイビー・ワン・モア・タイム」が流れます(ブリトニーが安い金額で快諾し、使わせてくれたそう)。また、マドンナも「エロティカ」といった自分の曲をうまく使うなど、彼女ならではのセンスが十二分に楽しめます。
個人的には、主役3人に限らず、登場人物のそれぞれから発せられる言葉に深い意味を感じることができ、結局、日本公開前に3度も見てしまったほど満喫しました。なお、私は映画館で販売されているプログラムに"映画監督マドンナが誕生するまで"という原稿を書かせていただいたので、読んでいただけると幸いです。とにかく、まずはみなさんにご覧になっていただきたい映画作品です。
撮影は元夫のガイ・リッチーやミッシェル・ゴンドリーの作品で知られるティム・モーリス=ジョーンズ、衣装はマリリン・マンソンなどと仕事をしているB、美術は映画『バッファロー66』などで知られるギデオン・ポンテが担当しています。マドンナ・ファンに限らず、いろいろな面をとっても楽しめる、観どころ満載の映画『ワンダーラスト』になっていると思います。
映画『ワンダーラスト』オフィシャルサイト
http://wonder-lust.jp/top.html
*to be continued*