2008.11.04
嵐の後は、やっぱりまた嵐。
10月20日
先週、長いコレクションツアーを終え無事東京に戻ってきました。
パリでの最後の4日間はいつもの事ながら、後何日のカウントダウンの心境です。目覚ましをかけずに寝たい、日本式のお風呂に入りたいと、戻ってからやりたい事が急激に増える現実逃避気味になる日々です。
そんな私を新宿のオフィスで待っていてくれたのは、文字通り山盛りの展示会のご案内です。
デスクの上に一山、周りに紙袋が3袋、全部展示会のインビテーションです。日本でお店を展開する私達にとってはとってもうれしい事なのですが、今NYよりもパリよりも展示会の数が多いのは地元東京です。そんな訳で帰国してまる2日はこのインビテーションの整理、スケジュールの作成にあたります。
まず封を切って日程を確認し、週別に仕分けます。そしてクリアファイルに分け入れておく。この作業を行っている最中にもドンドン郵便物が届けられるので、とにかくパッパッと週別のファイルに入れ込みます。そして金曜日、もしくは月曜日にその週のクリアファイルの中味を広げて今度は展示会の場所別に仕分けます。表参道、外苑前、渋谷、原宿、恵比寿、代官山、六本木、千駄ヶ谷、最近は中目黒や代々木公園エリアも多いです。それを最後に一番効率良くまわれる様に日別時間別に落とし込みます。テトリスみたいです。
今週分はピッタリ70件ありました。これを平日4日で割ると(月曜日は基本オフィスで打ち合わせです)1日約17件の計算ですがこれは無理ですね。私の経験では10~12件が限界です。後日に持ち越すものも作らなければなりません。
展示会のインビテーション整理中のデスク
そんな展示会の嵐が先週から始まり、16日はウィメンズデザイナーズのバイヤー石井ちゃんのMULLERのアポイントに合流しました。
MULLERは久保さんという男性がデザイナーのコレクションで今もお客様の反応がとても良いコレクションです。私が思うMULLERの特徴は男性のイメージする女性のエレガンスさとリアルなクールさの絶妙なバランスだと思います。
右からMULLERの内田さん、
福原アシスタントバイヤー、石井バイヤー
男性がデザイナーのコレクションはたまに甘すぎるというかクラシック過ぎる事があります。それは女性にはこんな格好をして欲しいとかこんな女性に着て欲しいというイメージがあまりに美化されている。気持ちは解るけどそんな女の子いまどきいないよ、と思ってしまう事がしばしばなのです。
MULLERは着ている自分もコンフォタブルでなおかつ男の子受けもするコレクションだと思います。ドレスが一番得意なアイテムだと思いますが昨シーズンからアイテムのバリエーションも増え今回は、刺繍はドリスと同じインドの工場を使う等生産背景も広がり厚みも出ていたと思います。
ピーコックモチーフのカットソーは私の、
ビジューチュニックは石井ちゃんの一押し
久保さんには半年に一度展示会でお会いするだけですが私を毒舌という数少ない人です。久保さんはNYにいらした事もあるせいか、関西弁でノリツッコミが止まらない所がありながら思った事を言わせてくれるビジネスライクな聞き上手でもあります。
久保さんのデザイナーとして目指すものと、私達がお店でお客様に提案したいものを投げ合い、お互いがお互いを説得する様な過程がより良い内容を作り出すのだと思います。今回は石井ちゃんがスプリングコートについてのお願いをしつこくしていました。
MULLERのデザイナーの久保さんに、
スプリングコートのアレンジを石井バイヤーがお願い中
この日はこの後、代々木競技場のグリーンのショーヘ。
09SSを最後にコレクションをお休みにするというお知らせには正直驚きましたが、どんなにコレクションが大きくなっても謙虚でマイペースな大出さんを思うと意外な事では無いのかも知れません。綺麗なIラインのシルエットに落ち着いたメタリックのディテールが印象的でした。
グリーンの09SSのショー
鈴木春
バーニーズ ジャパン ファッションマーチャンダイザー
上智大学経済学部卒業。幼少よりインドで育ち一時帰国した後、中学2年生から高校3年生までの多感な時期を再びインドで育つ。コミュニケーションの大切さを感じ、小売業への興味を抱き1988年伊勢丹に入社。89年のバーニーズ ジャパン立ち上げ期よりプロジェクトに参加。ウィメンズアクセサリーバイヤーを経て伊勢丹退社後、正式にバーニーズ ジャパンに入社。現在ウィメンズのバイヤーへのバイイングイメージや新規リソースを開拓するファッションマーチャンダイザーとして日々世界を奔走する。趣味は読書と晩酌、ウォーキング。