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バイイング交遊録/川久保玲さん

2009.04.10

バイイング交遊録/川久保玲さん

皆さま、更新が遅れてしまいすみません。

リレーコラムといいながら、次の方に抜かれてしまいました。本当のリレーなら、失格ですよね(笑)。

さて、気を取り直して今回の「交遊録」ですが、その前にこのコラムの題材に「交遊録」を選んだ理由について周りの方からよく質問を受けるので、この場を借りてお答えしたいと思います。

単純な話なのですが、皆さまが何を知りたいのかを考えれば考えるほど、私のことについてより、私の周りにいるクリエイティビティ溢れる方たちについて知りたがっている(寂しい話ですが)、という考えに行き着いたからです。

かく言う私自身も、伊勢丹本館1階にあるステージというスペースを使って行う企画を通じてお会いする方は、さまざまな国のさまざまなジャンルの方たちなので、お会いするたびに刺激を受けています。

最近では、NYのファッションブランド「トリー バーチ」のアジア担当のリディアとの仕事が印象的でした。トリー バーチは以前から取り扱いしたいブランドの1つでしたが、これまでなかなか先方の責任者の了承を得ることができませんでした。
その為、昨年9月のNY出張の際、担当者のリディアと画策し、先述の1階ステージを使ったプロモーション案を提案し、出張最終日にようやく了承を得ることができました。しかし、1階ステージを使うに当っては会社の承認を得る必要があり、一介のバイヤーが独断で決められることではありません。私は確約ない中見切りで提案をしたのです。
出張から戻った私は、無我夢中で社内プレゼンを行いました。今思えば、あれだけのリスクを張ってまで動いたことを不思議に思いますが、リディアの強い想いが私に乗り移ったのだと思います。プレゼンをしていたとき、私は確かにトリー バーチ社の人間でした。

4月8日(水)、トリー バーチいよいよ登場です!

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同じステージつながりで「トリー バーチ」の翌週、4月15日より「プレイ コム デ ギャルソン」のプロモーションを行います。人気のプレイ コム デ ギャルソンから、新作のスニーカーの先行販売や限定のTシャツなどをご紹介します!!

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このプロジェクトはもちろん、コム デ ギャルソンとのいずれの取り組みも、私自身毎回楽しみながら担当しています。

私がコム デ ギャルソンのプロジェクトを初めて担当させていただいたのは、伊勢丹創業120周年を記念して開催した「ヘルムート ニュートン バイ コム デ ギャルソン」でした。
ヘルムート ニュートンが写し出す強い女性像が、お客さまに刺激が強すぎるのではないかと、開催前から社内で物議をかもし、開催前夜は一睡もできなかったことを覚えています。
結局、ふたを開けてみるとお客さまからは、クレームどころかお褒めの言葉をいただくほど大反響となり、お客さまは私たちよりもっと先を進んでいることを実感しました。

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そして、このプロジェクトをきっかけに、私はお客さまに「あたらしいファッション」を提案することに積極的に取り組みはじめたのです。

パリのコレットとロンドンのドーバーストリートマーケットと共催した「UK JACK, OK!」

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NYのヴィジョネアーとの協業による「ヴィジョネアー#49 ディケード」

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ヴォーグニッポンのキャンペーンと連動した「カペリーノ&ペペローネ ア ラウンド ワールド」

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コンバース誕生100周年を記念した「コンバース 100th アニバーサリー」

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その他にも、伊勢丹の英国展に合わせて展開した「ドーバーストリートマーケット イセタン」やシュプールと連動した「ハウス オブ ホランド」、「アニヤ ハインドマーチ エコバッグ」、そしてヌメロトウキョウと連動した「アート コンビニエンス ストア」などを取り組んできました。

何度となく壁にぶつかりましたが、「お客さまを喜ばせる」一心だったからこそ、走り続けられたのだと思います。

そして、交遊録のタイトルのもとお名前を挙げるのは僭越ですが、これらのプロジェクトを取り組むに至ったきっかけを与えていただいた川久保玲さんに感謝しています。本当にありがとうございました。

また、一緒に働く仲間の理解と協力なくして実現できませんでした。皆本当にありがとう。

本当に楽しかったです。


最後に、私こと3月30日をもって伊勢丹を退社させていただくこととなりました。13年間勤めてきて、ここ2、3年で上記のようなプロジェクトをアウトプットできるようになった一方で、あたらしい経験をインプットできる機会が少なくなってきたように感じました。
恵まれた環境や立場であることは充分承知していますが、そこを敢えて厳しい外環境に身をおき、私自身パワーアップして、また「お客さまを喜ばせる」ことができればと思っています。

短い間でしたがお付き合いくださいました皆さま、本当にありがとうございました。

このブログがアップする頃には既に伊勢丹を退社していますので、本当のリレーでなくても失格です(笑)。

次のバイヤーにバトンタッチします!

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2009.04.10  |  FASHION
COLUMNIST

小濱勇人

伊勢丹 婦人チーフバイヤー

1995年伊勢丹に入社、解放区バイヤー・タグラインバイヤーを経て2008年に現職。ディレクション・バイイング業務の傍ら、さまざまなエキシビション・プロモーションを企画。過去には、「ヘルムート ニュートン バイ コムデギャルソン」「UK JACK,OK!」「ヴィジョネアーDECADES」「Caperino&Peperone」「DOVER STREET MARKET ISETAN」「アート コンビニエンス ストア」を手掛ける等、その手腕に注目が集まる。

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