TOPIC PATH
HOME
  >  COLUMN
  >  敏腕バイヤー・リレーコラム #3
  >  LAへの旅の巻
LAへの旅の巻

2009.08.24

LAへの旅の巻

久しぶりにLAを訪れる。
ファッション漬けの日々のある意味脳みその小休憩といいますか・・・。
いつも脳みそをフル回転させすぎてしまって、心が折れてしまう時期がコンスタントに訪れるという、タチの悪い精神構造の私。そんな私には、たまにLA成分が必要なのです。
あの街はある意味すごい!
いわゆるパリのファッションとも、NYのファッションともというか、世に言うファッションとは全然異なる世界がそこには広がっているものの、なんだか不思議な魅力が潜んでいるのです。
時間の流れ方もNYとは正反対。
ゆっくりゆっくりと時が経過している。急いでいる方がむしろ恥ずかしいような錯覚にさえ陥る。

「イケてる」といわれるホテルでぼけっと人間観察すれば、かなりの露出狂と思しきLAガールたちが毎晩大挙して現れBARやLoungeに押し寄せ、宿泊しているこっちが一切くつろげない有様。
そしてスカート丈の短さは世界一かもしれない。ワンショルダー率もベアトップ率も世界一。
仕事半分で今度こそ遊んでやろうと意気込んで来たにも関わらず、結構忙しく遊ぶ暇などなかった。
夜覗いてみたやたらと音がでかいクラブ(LAのクラブって本当に音響がでかい。でも皆喋りまくっている。会話聞こえるのか? もしくは、聞いている風で聞いていないのか?)とMalibuでクラムチャウダーを飲みながらお金持ち現地人の観察をしたくらいしか娯楽はなかったが、でも楽しかった。
唯一最悪だったのは、稀に見る天気の悪さ。

shibata090824-1.jpg


ここどこ?っていうくらい暗いMalibuの海。こんな暗いLAはじめてです。

shibata090824-2.jpg


RESTIRメンズバイヤー清水が写真を撮っているところをこっちも撮り返してみる。やはり暗い空。暗すぎてどこなのかさっぱりわかんない風景。日本海か?

shibata090824-3.jpg


閑散とした雰囲気だけど色々なショップが盛りだくさんのMalibuのショッピングエリア。誰もいない様に見えるが、中にある小さな公園には人が結構うじゃうじゃ。
もうすぐMaxfieldもオープンするみたい。

shibata090824-4.jpg


今回かなりの高レベルのゆるい空気を与えてくれた人、Yoren師匠。天才です。
笑い死にしました。

shibata090824-5.jpg


時折凶暴化するLeroyちゃん。キュートな瞳の持ち主。

shibata090824-6.jpg


そして、何故だか何度も連れて行かれた「権八」。日本でも2回くらいしか行ったことないのに、何故だか何度も来た。そしてここにいるときは、天気がちょっといい感じだった。
鳥のさえずりを聞きながら、スパイシーツナロールを食す。

shibata090824-7.jpg


これ食べなきゃ始まんないでしょ?ってことで食べました。「In-N-Out」バーガー。
フレンチフライにサウザンアイランド風味のドレッシングをかけるのがツウらしい。おためしあれ。


今回ただ単に脳みそを癒しに来たわけではなく、確固たる目的がもちろんあったわけで。
そう、ヴィンテージショップめぐりとフリーマーケット! これが今回のメイン。
80'sを代表とする今シーズンのトレンド、それをもっともっと面白い魅せ方でショップにディスプレイしたり、スタイリングを作りたい、という思いがぐんぐん強まって、その時代のものやインスパイアされたアーティストや、今シーズンのウェアをもっともっと面白く魅せるであろうアイテムを探す旅。
LAは、セレブリティの街。ハリウッドスターやスタイリストもいっぱいということで、その人たちが持っていたレアなアイテムや、撮影で使用したものなど、状態のいいヴィンテージの宝の山。
数多くのデザイナーたちがインスピレーションを求めて足しげく通うお店や、1920年代のものから90年代のものまで幅広く扱うお店、リッチな人々が買いに来たり売りに来たりするお店、スタイリストが借りに来まくりの店、ロックTシャツの宝庫や、70年代の聖地まで、色々回ってみました。

基本的に、きれいに整頓された、いわばお店のような素敵な空間のショールームへ行って、お茶を頂きながらオーダーするという、非常に整った環境でお仕事することがほとんどの私。
でもヴィンテージ探しやフリーマーケットでの商品探しは、それとは180度違う世界・・・。心から古着屋さんのバイヤーさんにリスペクトです。体力はもちろんのこと、知識が膨大に必要。
ヴィンテージにおいては、初心者の私、知恵熱が出ました。フリーマーケットはもちろん体力と根気といろんな成分が必要だし、由緒正しきヴィンテージショップでも、具体的なヴィジョンがないとやはり探しきれない。
答えが必ずあるバイイングと、答えなどあるのかないのかわからないまま頭のヴィジョンを元に探しまくらなきゃいけないバイイング。全然違いました。
全然違ったけど宝物探しは本当に勉強になったし本当に楽しかった。

shibata090824-8.jpg


人生初ローズボール
広い、でかい、暑い、ホコリっぽい。

shibata090824-9.jpg


宝はどこに・・・? 果てしないお買い物空間。ホコリアレルギーの私にはつらい一面もあり。
昼すぎにはアレルギー反応で発熱。

shibata090824-10.jpg


今回楽しい時を過ごしたヴィンテージ師匠のショップ、South Paradiso。最高にヒッピーです。

shibata090824-11.jpg


ショーウインドーにキノコ生えてます。かわいい。

shibata090824-12.jpg


戦利品のTシャツ。

shibata090824-13.jpg


これまた戦利品のレアなクリスマスカード。

shibata090824-14.jpg


探しに探した80'sのChanelたち! お気に入りの2つ。
Patrick DemarchelierやPeter Lindberghの撮影したVOGUE誌のスタイリングに使われたピースたち!!

いやはや、もっともっと色々なことを学ばねばならぬと実感させられた旅。
「ここまで出来たから、完成!終了!」なんてありえないのがファッションの奥深さ。
この世の中は知っていることよりも知らないことのほうが多い。出来ることよりも出来ないことのほうがずっとずっと多い。
私が今持っているものは、世界中の偉大なるもののほんの一握り、っていうか一つまみ以下かも。
新たな試練を与えてくれた旅だった。癒しに来たのに、結局火がついた。

火がついたまま、ヨーロッパへと旅は続く・・・。

shibata090824-15.jpg


シャルル・ド・ゴール空港の窓から眺める、雲の切れ間から出てくる幻想的な光。
これが私の験かつぎ。雲の間から見える光がまるで神様が降りてくるみたいな感じであればあるほど、ラッキーが潜んでいる。
あと、空港内を走り回る野うさぎをたくさん見つければ見つけるほど、いいことがある。
飛行機の窓からかなり目を凝らさないと見つけられないうさぎちゃんたち。
おためしあれ。本当にいいことありますから。

PREV  |  NEXT >
BRAND
Chanel
2009.08.24  |  FASHION
COLUMNIST

柴田麻衣子

リステア マーチャンダイジング&バイイングディレクター

愛知県生まれ。愛知県立大学英文科卒業。リステアに入社し、2002年以降、バイヤーに。現在は同社のマーチャンダイジング&バイイングディレクターとして世界各地でバイイングを行う。

BACK NUMBER
BACK NUMBER