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HAPPY NEW FASHION 2009

2009.02.05

HAPPY NEW FASHION 2009

前略 まだまだ寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
FIGARO japon読者の皆様、ブランドプレスの皆様、そして編集部の皆様、今年も1年どうぞ宜しくお願い致します!


さて新年、お初のコラムは、寒さをも吹き飛ばすホットなファッショントピックスをお贈りします。タイトルは、ズバリ『2009 Spring Ready to Wear超私的ベストルック5』。
私が選んだ、スーパープライベートな今シーズンのお気に入り5ルックをご紹介したいと思います。パチパチパチ!!!

では、早速のファーストルックは、個人的にも大ファンなランバンより。今回のテーマは
「ミックス」でございます。色のミックスだったり、テイストのミックスだったり・・・。

tanaka090205-1.jpg Photo:Mamoru Miyazawa

なかでもこのレオパード柄のドレスは、ふんわりとしたフォーミィなシルエット、最高にきれいなラインで、撮影時に思わず卒倒してしまうほど(涙)。そのぐらい大感動してしまいました!

実は、レオパード柄のこのドレス、アルベール期のランバンで初めてランウェイで展開するプリントアイテムなのです。しかも、あの創始者ジャンヌ・ランバンのアーカイブから引用したという素敵なエピソードも持っています。
そんなアーカイブパターンをアルベールが見事モダンに昇華させてドレスデザインに落とし込んだことは、この完成度からしてみてもはやいうまでもありません。過去と未来のミックスって、なんて素晴らしいことでしょう。

「嗚呼、アルベール・エルバス様、あなたはなんてロマンティックなのでしょう♥」と、思わずうっとり。

さてさて、お次はジル・サンダーです。こちらのテーマは「アフリカ&20年代」。

tanaka090205-2.jpg Photo:Mamoru Miyazawa

いつも通りのラフらしいミニマル感ですが、ただのミニマルではゴザイマセン。
このルックのドレスは、滝のようなフリンジが体に沿って流れている、とても優雅で贅沢なドレスなのです。
こんな難しい解釈ができるのは、洋服をプロダクトとして見る、建築や立体に造詣の深いラフ・シモンズならではのデザインアプローチ(あえて、クチュールと表現しなかったのは、ラフの学生時代の専攻が工業デザインだったから)。これまた見事の一言に尽きます。

そして、余談ですが、このドレスのサンプルは撮影時の貸し出しの際に、フリンジを何本かごとの束にして、リボンで留めてお貸し出しされます。
万が一、絡まったり、結ばれたりとトラブルのないよう、美しくスムーズに撮影出来るようにとする配慮のリボン。そこにプレス様のサンプル愛、ブランド愛を感じました。このピースな気持ちって大事ですよね。

三番手はジバンシィです。ワイルドシングなリッキーらしく「アメリカ西部」がテーマです。

tanaka090205-3.jpg Photo:Mamoru Miyazawa

ジバンシィに関しては、時々、服そのものではなく、「リカルド・ティッシ自身が好きなのかしら」と錯覚してしまうほど大好きなブランドで、彼のデイリーウェアとも呼べるテンダーロインもしっかりチェック済みです。ターゲットはアイコニックな$リング!
さて、このルックなのですが50年代のアメリカの下着のディテールを取り入れたストレートなドレスで、60年代のジバンシィを思わせるコンシャスなシルエットがたまりません。透けた黄色のレースがとてもキレイです。

そして、「私、絶対これ買う!」と1人で沸々と決意に燃えるマストバイが、このルックのシューズです。ネイティブアメリカンのシンボルのようで、ヒールなのですがマニッシュすら感じるタフネス&ワイルド感が私の琴線にピンと触れました。
WILD WILD WESTなフロンティアスピリッツを随所に感じる、ハードな魅力タップリのリッキーのコレクションでした。

ラス2。ここで真打ちバルマンの登場です。ニューウェーブでもなくポップカラーでもないロックな「80's」がテーマです。

tanaka090205-4.jpg Photo:Mamoru Miyazawa

この直球の80年代のグラムスタイルは、私たちファッションヴィクティムの心を掴んで離しません。エディ期のディオール・オムを思い起こさせる節もあり、ロッカー不在の今のモードシーンにおいて大変エッジィに映ります。

特にこのファーストルックのグラムな雰囲気は、私の好きなロックの要素をすべて拾っています。
メンズウェアのナポレオンジャケットを肩で着て、ネックの広いくたびれ感の利いたインナーに、アイスウォッシュ&ダメージのスリムジーンズで、80年代ロックの混沌としたムードはもう完璧! このシャープなストリート感に、バルマンのすべてが落とし込まれているといっても過言ではありません。

そして、このシンプルだけどポイントを押さえたこの感じは、ガーリーとは無縁のモード女史エマニエル・アルトのプライベートスタイルをも連想させてくれます。

締めは、トレンド王のバレンシアガ。テーマは実験的な「光と色」です。

tanaka090205-5.jpg Photo:Mamoru Miyazawa

街で着るリアルスタイルであることは考えず、コスチュームプレイ感覚で選んでみました。
驚嘆すべきはこのドレスの価格。これナント、ジュエリーよろしく700万円台のお品モノ。まわりの環境の色を拾い、何色にも変化し輝きを放つシャイニーなこのドレス。
ホースヘアと呼ばれるナイロン×ポリエステルの新開発の特殊素材にプリーツをたたみ、その上から箔をのせるというクチュールテクは、メゾンの最新かつ高度なテクニックがあってこその傑作! ニコラ・ゲスキエールの挑戦的な姿勢に、ストイックなデザイナー観を感じずにはいられません。

ここで裏話をひとつ。このルックはとにかく着るのが超大変。ドレスはかぶって着るのが常ですが、モデルが襟もとから顔を出した時、箔が絡んでしまったり(泣)。
もっと大変なのが、タイツ一体型のこちらのシューズ、タイツ自体が二重になっており、その中に靴が入っている構造になっていて、足を入れてもなかなか靴まで辿り着かず、撮影の際モデルがあまりにも履くのが大変で「クレイジー シューズ!」と叫んでいて面白かったのですが、着替えにはちょっと苦労しました。

しかし、おしゃれにはそんな苦労がつきもの。これがファッションの醍醐味であることを私たちモードエリート((C)FIGARO japon)たちは忘れてはイケマセン。ゲスキエールの生みの苦労に比べたら、こんなの大したことありませんから!!
(バレンシアガファンの皆様へ。このタイツ一体型シューズは、あくまでショー用のサンプルのお話。実際に販売される商品は、タイツとアンクル丈の靴に分かれて販売されるそうなので、ご安心下さいませ。)

以上、詳しくは1/20発売のFIGARO japonをご覧下さい。


毎号FIGARO japonのお仕事で、最新モードからヴィンテージまで、実際に見て触れることが出来て、最高に幸せです。そんな感謝の気持ちを胸に、読者の皆々様に旬な情報をお伝えできるよう、雨ニモ、風ニモ、不景気ニモ、そしてソロソロ到来の花粉ニモ負ケズ、2009年も張り切っていこうと思います。
駄文、長文、最後までお付き合い下さいまして、どうもありがとうございました。 かしこ

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2009.02.05  |  FASHION
COLUMNIST

田中雅美

スタイリスト

文化服装学院卒業後、斉藤洋子氏、井阪恵氏に師事。独立後はフリーランスのスタイリストとしてFIGARO japonをはじめ、ファッション誌を中心に活躍。

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