2009.04.01
ランウェイ編2
ステラ、リカルド、マックイーン、
若手デザイナーの健闘に拍手。
さて、09-10年秋冬パリコレクションのレポート第2弾です。
そういえば、前半ハイライトで写真がうまく撮れず紹介できなかった
ブランドにも、もちろん素敵なコレクションを見せてくれたところがあります。
クールな80年代スタイルがすっかり定着したバルマンは今シーズンも絶好調。
バックルが並んだショートブーツは次なるヒット間違いなし。
ランウェイだけでなく、パリコレ会場にもバルマンを着たエディターや
ジャーナリストが多数。そして、デザイナー、オリヴィエ・ティスケンスの
ラストショーとなってしまったニナ・リッチ。「月の光」がテーマの
ダークロマンティックなスタイルは彼のベストコレクションともいえる
完成度だったのに。ティスケンス・ファンとしては残念な限りです。
そんなことにはめげないパリコレ中盤の盛り上がり。
実力派デザイナーの美しいショーが続きます。
まず、3月8日のドリス・ヴァン・ノッテン。やさしいノスタルジーにあふれた
コレクションは、褪せたような独特の色合わせが秀逸。
ぜひ、コレクションサイトでチェックしてください。
青山にフラッグシップショップもオープンしたばかりで今後ますます楽しみです。
リカルド・ティッシのデザインするジバンシイも、ここ数シーズン、
コレクションの評価も会場での人気度も急上昇中。
今回も力強いエレガンスを見せてくれました。30〜40年代のクチュールを
モダンに解釈。今シーズンの底流にある、エルザ・スキャパレリの影響もありつつ、
リカルドらしいダークでワイルドな美しさが炸裂。
シーズンを重ねるごとに、リカルド・ティッシのジバンシイが
どんどんできあがっているみたい。若いデザイナーの才能とブランドの伝統が
融合するってこういうことなんだなあとあらためて実感!
まだ、彼がジバンシイのデザイナーに就任する以前のこと、広尾のセレクトショップ、サードカルチャーに自分のコレクションを持ってやってきていた頃のことを
懐かしく思い出しました。嬉しいけど、もう遠い存在になってしまったのね。
黒が中心のコレクションのなかで目立っていたのが、彼のアイコンカラーともいえる
ヌードベージュのレースのドレス。一見ロマンティックに見えつつ、ポイントは
80年代調のショルダー。レースの内側にはブルーのスパンコールの肩パッドが。
ステラ・マッカートニーに始まり、イヴ・サンローランで締めくくった、充実の6日め。お得意のテーラードにレースのドレスのコントラストで、マスキュリン・フェミニンな
スタイルを提案したステラに、Understated Chicを掲げて、究極のミニマルな美しさを見せてくれたサンローラン。どちらもスーパーかっこいいコレクションだったけど、
詳細はこの後の展示会レポートをお楽しみに。
というわけで、翌日11日のトップとラストを飾ったシャネルと
アレキサンダー・マックイーンに話をすすめます。
毎回、洋服だでなく、会場もランウェイのセットもモデルも、すべてが最高!
シャネルのショーはいつもパリコレの一大イベント。もちろん、今回もその期待を
裏切らないできばえ。オールホワイトだったオートクチュールから一転して、
秋冬のショーは黒が主役。そこに白のカラーやカフスがアクセントになった
very シャネルなスタイルのオンパレード。ときおりはさまれるピンクや
ジェイドカラーがまた可愛い。春夏のショッピンバッグに代わって登場したのが、
プラスチックのパッケージにチェーンバッグや香水、アクセサリーなどなどが
詰め合わせになった、最高にキャッチーなシャネルキット。思わず目が釘付けに。
ショー会場を縮小したメゾンもあったけど、さすがシャネルはこれまでと変わらない
グランパレ。セットも大掛かり。白×黒のモダンな空間。
ショーのトップはドレスもスーツも黒×白が基調。袖口の白のカフスはとりはずしも可。
リトルブラックドレスの目立ったシーズン。でも、本家本元はやはりこちら。白のブラウス×ボトムもクラシックスタイルの多かった秋冬を代表するルック。
ショーのラスト。すみません、顔は見えませんが、後ろ姿も颯爽と、カール・ラガーフェルド様です。
ディオールのニュールックを思わせるようなスーツでスタートしたマックイーンの
コレクション。その前にまず驚いたのが、ステージのように広いランウェイの
巨大なゴミの山のようなオブジェ。これまでのショーのセットとしても
使われたメリーゴーランドやシャンデリアに、古タイヤ、廃車のパーツ、
空き缶、針金、ゴミ袋までが積み上げられている。「Never Look Back」
過去の遺産を再解釈しながらもあくまで独自のクリエイションに挑戦するという
マックイーンらしいメッセージ。舞台の上のガラクタの山も、その脇を歩く
モデルたちが纏ったアヴァンギャルドクラシックな服もみんなその答え。
ダークな美しさをたたえたコレクションはまさに圧巻! 突き抜けたような
クリエイションのすごさにただただ目を見張るばかり。
ショーのトップはフィット&フレアの千鳥格子のスーツ。とはいえ、マックイーン風に
デフォルメされている。それに続くモノトーンチェックのシリーズ。柄そのものも
拡大、独特のアレンジが施されている。
ランウェイ正面のフロントロウには、セレブがずらり勢揃い。
ドラマティックなロングドレスを纏ったモデルはポージングもちょっと時代がかってる。
この時代に反してリアルとはいえません。ショーというよりは一大スペクタクルを見ているような気分。でも、それがマックイーンの真骨頂です。
さあ、中盤レポートもそろそろ終わりに近づきました。第2弾のラストはマックイーンに負けないスペクタクルなショーだったガリアーノ。強烈なレーザー光線のトンネルの
なかから登場してくるモデルたちは、装飾的なペザントルックに全身を包んで。
ウクライナやロシア、ヴィザンチンなどのフォークロア要素がごちゃまぜになった
ガリアーノらしいエスニック。着られない、かもしれない。でも、あまりにも
きれいで可愛い。それだけで満足です。
いつもに比べると遅れることのなかった今回のパリコレのなかで、唯一の例外が
ガリアーノ。待ちました。ショースタート直前、このレーザー光線でランウェイに
巨大な光のトンネルができあがる。
スカートはミニフレア。刺繍あり、メタル飾りありで、どこから見ても民族衣装を着たお人形みたい。