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ハッピーファッションバイイングA to Z第6話:Favorite thing & the people

2009.04.01

ハッピーファッションバイイングA to Z
第6話:Favorite thing & the people

今このブログをミラノのホテルで書いています。今夜のフライトでようやく帰国の途につく予定です。
1月末のプレコレクションを皮切りにスタートした約2ヶ月間にわたるコレクション開催都市を巡る旅。一先ず終了です。今回も元気に特にトラブルに巻き込まれることもなく予定通り来秋冬の海外買付けをすることができました。良かった、良かった!
私たちバイイングチームを支えて下さった方々に改めて心から感謝です。ありがとうございました。いよいよ来週からはその場を本拠地、東京に移します。東京デザイナー達の展示会も今から楽しみ★
さて、いつもバイイングに携わる者同士で笑いながら話すことなのですが、「お正月が過ぎたらあっという間に桜だね。」まさにそのとおり!と今、実感しつつ、一方でこの2ヶ月間の沢山の出会いを振り返っています。
本当に不思議とそうなのですが、同じような時期に同じ場所に出かけてもそこには必ず新しい発見や驚き、感動があります。だからいくら肉体的にもきついハードスケジュールでもそれが活力となり頑張れるのだろうなと思います。
以下今回のバイイング先で新しく出会った素敵なモノやコト、お気に入りの出来事ベスト10をご紹介します。

(1)SULLIVAN ST. BAKERYのパンとそれが食べられるカフェCO. Company
ニューヨークでこんなにパンが美味しいと思ったのは初めて! ONLY HEARTSファミリーご愛顧のパン屋を紹介してもらいました。そしてその直営店ベーカリーカフェが最近オープンしたということで、早速出かけてきました。
ピッザも美味しいとのことですが、私は断然このシンプルなパンセットが好き。大満足なブランチです。パンにオリーブオイル、カッテージチーズ、岩塩を自分の好きなように合わせて食するのはどこにもないオリジナルスタイル。
内装はすっきりとした清潔感溢れる気取りのない北欧調。この居心地のよさやリラックス感はある意味全くニューヨークっぽくない感じです。今はこうしたシンプルな素朴さがお疲れモードのニューヨークの人々を癒すのかもしれませんね。

kasahara090401-1.jpg カフェ店内。アクアガールの田村バイヤーも大喜び!

kasahara090401-2.jpg お気に入りのシンプルなパンセット

(2)ニューヨークで自転車に乗りました
勿論、パリのベリブのように自分で運転するのではありません。セントラルパーク周辺を走る観光者向け人力車でもありません。イエローキャブに代わる交通手段として利用してみました。
運転するお兄さんは現役の大学生さん。世界一マテリアルな都市ニューヨークで夜の摩天楼の中を自転車で突っ走るこんな体験も今の時代ならではですよね。
そうそう、最近ミラノでもパリのベリブのような制度が始まったということです。コレクションシーズン期間中の渋滞がなくなり、ファッショニスタが自転車でショー会場をさっそうと移動する姿を目にするようになるのはもう間もなく???

kasahara090401-3.jpg 運転手さんの後ろ姿

(3)Oh, FRONT-RAW!!!
本拠地ニューヨークでマークジェイコブスコレクションのキャットウォークショーをフロントローで見る。
こんなハッピーな事、あり得ない!と席に案内されるまでこの事実を受け止められませんでした。こんなに間近でヘアメイク含め全身のスタイリングをくまなく見られるなんて夢のようです!
かつては通勤ラッシュなみに混雑した後方のスタンディング席でショーを見る為に1時間から2時間程度、立ちっぱなしでその開始を今か今かと待つのがかつて私の中でのニューヨークコレクションのお約束事でした。
例の事件が起こってからショー開始までの待ち時間があまりなくなっただけでも私には十分嬉しかったのに、今回のことは天地がひっくり返るくらいのサプライズ。席番号が書かれた招待状は私の大切な宝物として永久保存することに。
勿論、'80年代をテーマにした迫力あるショーはとてもインパクトがあり、印象に残りました。

kasahara090401-4.jpg フロントローでしか撮れない写真

kasahara090401-5.jpg 前にいる人の頭が写らないことに自分で感動

(4)YES, WE CAN!
ニューヨークのチャイナタウンで初のお買い物体験。基本的にはあまり立ち入らないゾーンです。立ち並ぶ屋台にはどこの店も様々なオバマグッズが並べられて目移り。売れているようです。"OBAMA"Tシャツをゲット。$10也。

kasahara090401-6.jpg この色は最後の一点とか言われて、即買いしました

(5)オリビエ様!
ファッションショーを見て美しすぎて感動し、涙が出てしまったのは初めての経験です。これぞパリコレクション!
それはNINA RICCI。とにかく言葉にできない程の圧倒的で完璧な美を見せつけられました。その数日後、Avenue Montaigne本店2階にあるショールームで間近に作品一点一点に触れることができ、感動を新たに。
文化としてのファッションは商業主義にどこまで近づけるかと話題になりますが、こうした作品を前にすると愚問に思えてしまいます。バッグラインが本格的に立ち上がるシーズン、せめてこの美学を雑貨で取り入れましょうと心に誓いました。

kasahara090401-7.jpg ため息もののドレス

kasahara090401-8.jpg 私はこのクラッチを狙っています

kasahara090401-9.jpg デビューするバッグ達

(6)MERCI
「Boulevard Beaumarchais 111番に魅力的なマストゴーのお店ができましたよ。名前がmerciって言いますが、ご存知ですか?」
クロエのファッションショー会場で偶然にもお席が隣り合わせになった栗野宏文氏に教えて頂き、その日の夕方早速お店に足を運びました。お花屋さんとユーズドブックカフェがエントランスにある店構えがユニークです。
現実的なのに夢もあり、ドメスティックなフレンチ風なのにインターナショナルに共感でき、エコロジカルなのにポップでエクレクティック、懐かしいのにモダンな印象も受ける。肩の力の抜き加減がこれまでにないファッションストアという印象です。
モノの集め方とその視点、編集の仕方とその見せ方などが新しい手法で、チャーミングなお店です。

kasahara090401-10.jpg 正面入り口

kasahara090401-11.jpg 中庭に配されたディスプレイ

kasahara090401-12.jpg ユーズドブックカフェを中庭から見たところ

(7)STONE
急遽、ファッションウィーク期間中にそのデザイナーのお一人、Marie Poniatowski氏に直接お目にかかって気になる作品と新作を見せて頂くことになりました。
初めてお目にかかることになった場所は早朝のAngelina本店。カフェクレームとクロワッサンを頂きながら和やかに商談。パリならではのシチュエーションです。
彼女達はファッションストアに卸す繊細なファインジュエリーを製作していて、日本での展開は本格的にはいよいよこれからということです。実際に身につけながらその魅力を確認しつつ、買付けをしました。この夏からアクアガールの店頭に並ぶ予定です。

kasahara090401-13.jpg Marie氏(右)がアクアガール代官山伊郷店長(左)の手の上に新作を載せて、モチーフのサイズ感や日本人の肌色とのなじみを確認してくれているところ

(8)MARINE展
ニューヨークでは買付けの合間の時間を使ってF.I.T.で開催の"SEDUCTIVE"と"GOTHIC"という2つの興味深い展覧会に足を運びました。
一方パリではTROCADEROにある海洋博物館で開催中のマリン展に行きました。たまたまメトロで目にしたお洒落なポスターが印象に残ったから足を運んだのですが、お洒落な中にもアカデミックなアプローチでMARINEを紹介していて、とても勉強になりました。

kasahara090401-14.jpg メトロの駅貼り

(9)DUOMOのピンク
ミラノのドゥオモは世界的に有名なゴシック建築ですが、数年かけて行われたお化粧直しが完了して正面入り口の囲いがすべて取り払われ、久々に全景が綺麗に見られるようになりました。
そこで改めて感動したのがその大理石の色。夕日に照らされたピンク味を帯びたグレイッシュな大理石は本当に妖艶で美しい。数年ぶりに寺院内にも入りました。床のモザイクの配色に、ステンドグラスの色に改めて感動しました。

kasahara090401-15.jpg 夕日に映える荘厳な外観

kasahara090401-16.jpg 細部の装飾も美しい

(10)GIVENCHYのレインブーツ
ミラノのショールームで出会ったゴム長靴はまさに今私が欲しいと思っていた形! この夏にクールに登場したウエスタンブーツの型がそのままラバーで再現されています。
レザーではとてもラグジュアリーな価格になってしまっていて買付けを断念したのですが、これだと懐にも使い勝手的にもなんだか優しくて嬉しい★ 今秋にはアクアガールの店頭でお目見え予定です。

kasahara090401-17.jpg ウエスタンブーツ型が斬新

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aquagirl | Chloé | Givenchy | Marc Jacobs | Nina Ricci
2009.04.01  |  FASHION
COLUMNIST

笠原安代

アクアガール ディレクター

神戸大学教育学部(現・発達科学部)卒業後、大手百貨店入社。婦人服の販売職からスタートし、アシスタントバイヤーに。3年間のミラノ駐在所勤務を経て、ワールドへ。2000年9月よりアクアガール バイヤー。現在はディレクターという立場で商品買付けのみならず、商品開発、店舗デザインや販促・PRなど多岐にわたってブランドビジネス全般に深く関わる。

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