2009.11.04
小さな秋いろいろ
パリの街は、秋の色。先週から冬時間に変わり、日が暮れるのが早い事!
「田舎にサイクリングに行かない?」と誘われて、先週日曜日、北駅から自転車を積んで40分、compiègneへ。
ここは、ナポレオンⅢ世と皇后ユージェニーの城下町。
コンピエーニュの森は、当時の狩猟場として有名なところです。
(森の入り口には、貸し自転車屋さんがあります)
お城の前の並木は、日曜午後の散歩道
街の中心、市庁舎も立派です。
広場でコーヒーを一杯。いざ、出発!した途端に、友の愛車がパンク・・・あわや、サイクリングは中止?と思いきや、さっと開いている薬局に飛び込んで、水を張ったボウルを借りて来た。
少しも動じる事無く、手早くパンクの修理を始め・・・こんな時、ヨーロッパの女というのは、実に逞しくて頼もしい!(見習いましょう)
森の道の両側には、イノシシが掘った穴とキノコがたくさん!!
お昼時になって、森の中の小さな村 Vieux moulins の教会横の芝生で、お弁当を広げていると、「何か必要なものは無いかい?」とおじいさんが声を掛けてきてくれた。教会の裏に住んでいる元神父さま。「食後に家でコーヒーでもどう?」と招いてくれたので、お言葉に甘えて。
長い間、ミッションの為にアフリカに住んで居たPierreさん、お宅のサロンの壁には、これまでの写真がたくさん飾ってある。そこでは、若い頃にアフリカで一緒に働いていた元看護婦さん、スイス人のJohannaさんが身の回りのお世話をしていた。
喜びに溢れた、穏やかで慎ましい暮らし。人を恐れない寛大な様子、ユーモアが有ってお話上手は、一生を神さまに捧げて来た人、長年人々の為に尽くしてきた人独特のものです。
別れる時に、「会えて、とっても嬉しかった!」と言うと、「僕は、あなたよりも、もっともっと嬉しいよ!」と言いながら大きく笑い力強い握手。実に温かく迎えてくれた。普段、些細な事で厭世的になっても、"やっぱり、フランスっていいな"と思うのは、こんな人に会えた時。
帰り道、自転車をこぎながら、サロンで見た若い頃の二人が寄り添う写真が浮かんできて、"バベットの晩餐会"という映画を思い出した。
初めて銀座の映画館で観た時は、食事のシーンばかりが印象的で、少し年を取ってから観たときには、「これは、本当は愛のお話しだったのね・・・なにも解かっていなかった・・・」と涙。
数十年を経て2人は魂で結ばれているのを感じ、そして、この人達の人生の秋日、今まで自分が蒔いて来た福の種を刈り取っているところ・・・と、感動していました。
真ん中がピエールさん、ヨハンナさん
パリに戻って、家の近所を散歩。色ついた葉っぱを見るたびに、2人の事を思い出す。
(左)Paris Musée de la chasse(右)Square Temple
rue de Hesse
Square A,Schweitzer
Sqare Trousseau
(左)Place des Vosges(右)P Musée Carnavalet
Centre suédois
HARADA SACHIYO
料理クリエーター
自身のブランド「hoa*hoa」をはじめ、長い間、モードの仕事に携わる。2003年渡仏、料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。ホテル・ムーリス、京料理店、寿司店での研修を経て、2006年より、日本料理教室、出張料理、レストランのコンサルタントなどの活動を展開。現在、料理本の出版準備中。パリ発のWEBマガジンchocolatmag内に「こども厨房へようこそ」連載中