2010.08.23
北海道のうまいもの
そばの白い花が咲く、爽やかな北海道の夏...そんなイメージで、
暑い暑い葉山から逃れて来てみると、珍しく猛暑日が数日続いていました。
ここ北海道は、そば処。
毎年、初夏の頃になると、一面に白い花が広がるそば畑を見ながら、
「ああ、また新そばの季節がやってくる!」とうれしくなったものです。
子供の頃は、祖母が「昔は、どの家でも蕎麦打ちをしていたものよ。その美味しさが忘れられない。」と言いながら、度々おやつに蕎麦がきを作ってくれたことを思い出します。
そして北海道は、米どころでもあります。
一昔前は、"北海道の米=まずい"と言われていたものですが、今は違います。
私がレシピ作りをしているフランスの食品会社・Nishikidori-Marketでは、
日本の食材をヨーロッパに紹介・販売をしているのですが、
そこでは無農薬自然農法でできた北海道米"大地の星"がリゾット用として、
三ツ星のシェフ達から高く評価されているのです。
美味しいお米があれば、もちろん美味しい日本酒。
千歳空港から車で1時間程、夕張の栗山町には、昔から有名な酒蔵があります。

昭和19年 戦時中に造られたという



初めて訪ねた"北の錦資料館"には、元酒蔵に創業当時・明治〜昭和に
かけての酒器から日常の家財道具にいたるまで、面白い展示品があるのですが、
驚いたのは、"甑(こしき)倒しの祝宴"と呼ばれる、半年に渡るその冬の酒造りが
終わった祝いを再現したもの。
婚礼の宴かと思いきや・・・往時の隆盛・豊かさが想像できます。




ここでは、お酒の試飲をさせてもらったのですが、「冷やし甘酒が飲みたい!」と所望すると偶然にイベント用に仕込んであったものを振舞ってくださいました。
「甘酒は冬の飲みもの」というイメージですが、江戸時代から、夏の俳句の季語として甘酒が登場したそうで、夏バテに大変効果があるそうな(気になる方は、東京・神田明神の「天野屋」さんに走って、名物"甘酒かき氷"を!)。
お蔭で、すっかり元気を取り戻して、お土産に大吟醸、酒まんじゅう、甘酒飴などを買い、さらに敷地内を興味深く見物。

帰りには、美味しそうな佇まいのお蕎麦屋が気になって入ってみると、同じ酒蔵によるものでした。

酒蔵の元役員宅という古民家風の造りが和みます。
ここで頂いたのは、やっぱり冷酒と美味しい変わり蕎麦。

サクサクの香ばしい天かすと直火で炙った青なんばんがピリリと辛いぶっかけ。
おそばの香りと、辛みがなんともいえず「美味しいねえ!」を連発。

夏野菜そば・・・大豆の風味が豊かな、近所のお豆腐屋さんの寄せ豆腐と地元の新鮮野菜、こちらもとっても美味でした。

田舎そばのもり。
うまいものを堪能した帰り道、点在する農家で採れたての野菜と自家製どぶろくを買い、


遠くに石狩平野が広がる

挽き立ての豆と地元の濃厚ミルク
久々に我が北海道を楽しんだ一日でした。
機会があれば是非、おいでませ!
千歳空港から直接、札幌へは行かず、こんな寄り道もまたお薦めです。
小林酒造・北の錦 www.kitanonishiki.com
HARADA SACHIYO
料理クリエーター
自身のブランド「hoa*hoa」をはじめ、長い間、モードの仕事に携わる。2003年渡仏、料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。ホテル・ムーリス、京料理店、寿司店での研修を経て、2006年より、日本料理教室、出張料理、レストランのコンサルタントなどの活動を展開。現在、料理本の出版準備中。パリ発のWEBマガジンchocolatmag内に「こども厨房へようこそ」連載中