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軽井沢フードフェスティバル「Cu-Cal(クーカル)」へ!

2009.10.19

軽井沢フードフェスティバル「Cu-Cal(クーカル)」へ!

今年の9月も、軽井沢に、「クーカル」に行ってきました。折しもシルバーウィーク。晩夏の名残も消え、9月も後半の軽井沢ゆえ、店仕舞いをしているところも多く、静かな軽井沢を想像していた私の予想は見事に裏切られました。

いやぁ、凄い人、人、人、人の波。旧軽の通りは、まるで竹下通りのよう。「お盆の頃よりも、人、出てるみたいだねぇ」とのタクシーの運転手さんのひと言にも納得、である。万平ホテルで、P誌のA嬢とおちあって、旧軽をふらりと歩いた後、早速「クーカル」へ。

ちょうど今日が最終日。有終の美を飾るシェフは、あの「ル・マンジュ・トゥー」の谷昇氏である。7時すぎ、会場に着くとすでに大半の席が埋まり、粛々とコースは始まっていた。

料理を運んだり、お客さんに料理を説明したり、厨房へ駆けこんだり・・・と谷シェフ全開。とても生き生きとしている。こんな谷シェフ、東京の店ではなかなか見られない。こちらまで楽しくなってくる。

まずは、本日のメニューをご紹介しよう。

岩魚のパラフィン、パットルージュのクーリ
仔鴨のショー・エ・フロア フォアグラのコンフィ 人参のグラッセ
鯉の赤ワイン煮、冷製
豚バラの煮込み、カルボナード
信州サーモンの低温調理、カーボンソース

夏鹿のロースト、ブーダンムー、ビーツピュレー

洋梨のベルエレーヌ見立て
モンブラン軽井沢風
小菓子

パン、コーヒー

とまぁ、こんな具合だ。

まずは、しょっぱなから目を見張らされた。岩魚のパラフィンである。メニューを見て、てっきり、薄いパータ・フィローのようなもので、岩魚の切り身かクネルをスティック状に巻いて揚げた春巻き状の料理が出てくるものと思っていた。だが、目の前に現れたのは、薄い、まさにパラフィンそのもの。岩魚の姿形はみじんもない。

エッ?エーッ!? おそるおそるそのパラフィンを口にしてみれば、「あっ、これ、岩魚だァ」思わず、声を出してしまうほどビックリ。そう、まさに"岩魚のパラフィン"そのものなのでした。こんなに薄くパリパリになっていても、岩魚の味をキチンと感じさせるところが凄い。さすが谷さん、のっけからとばしてます。

次の一皿は、昔懐かしいショーフロワ。極めてスタンダードなスタイルの料理ながら、ロゼに仕上げた仔鴨の鉄分の旨味とフォアグラのエレガントなコク、そしてグラッセした人参のあまみが醸し出す三重奏は、舌に新鮮な驚きを与えてくれる。昔の料理もね、僕が作るとこうなるンですよ、そう谷シェフがウインクしているようだ。

moriwaki091019-1.jpg "仔鴨のショー・エ・フロア フォアグラのコンフィ 人参のグラッセ"

続く鯉の赤ワイン煮も、古典的な料理を、谷シェフ流に再構築した一品。しぶいおいしさだ。

中華の東坡肉のようにトロトロの"豚バラの煮込み、カルボナード"が出た後は、墨(炭?)で"一"の一文字に鮭の紅色が映える"信州サーモンの低温調理、カーボンソース"が登場。炭をアルガンオイルでつないだカーボンソースは見ためのインパクト大。

moriwaki091019-2.jpg "豚バラの煮込み、カルボナード"

moriwaki091019-3.jpg "信州サーモンの低温調理、カーボンソース"

シンプルでファッショナブルな盛りつけ同様、味わいも実に洗練されている。低温調理ながら、軽くスモークすることで、身がしまり、凝縮させた旨味を感じさせる。いかにも谷シェフらしいしゃれた一皿だ。

そして肉料理は、北海道産夏鹿のロースト。これが絶品!! しっとりと柔らかく肉質はきめ細やか。まるでビロードのような舌触りに思わずうっとり。鉄分の旨味が肉汁と一体となって味蕾を潤していく・・・。一人一切れなのが恨めしいほどでした。

moriwaki091019-4.jpg "夏鹿のロースト、ブーダンムー、ビーツピュレー"

デザート2品もペロリと平らげ、テラスのバーベキューをひやかした後、ホテルへ。

夜は、上着が欲しいほど冷えこむ軽井沢。高原の秋は短そうだ。

軽井沢フードフェスティバル「Cu-Cal(クーカル)」
「Cu-Cal in 軽井沢 2009」
開催期間/7/25(土)~9/22(火)
会場/長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2475-9
☏0267-42-2708(クーカルハウス)
営業時間/ランチ12:00、ディナー19:00(シェフズテーブル)
定休日/9/3、9、10、16、17 ※7、8月は無休
http://www.cucal.net/2009/
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2009.10.19  |  GOURMET
COLUMNIST

森脇慶子

フードジャーナリスト

「dancyu」をはじめ、数々の雑誌やメディアのグルメシーンで活躍する、フードライターの草分け的存在。取材はもちろん、プライベートでもひたすら食べ歩きに邁進。その小柄な体からは想像できないほど強靭な胃袋の持ち主。「東京最高のレストラン」の採点者を務めるなど、その舌に絶大な支持を集める。

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